何が起きたか
妻のマシンをWindows10へアップデートしたあとしばらくしてから(AnniversaryUpdate適用後)、Walkmanが使えなくなったと言われました。 具体的には以下のような画面が表示されたので本体の初期化をしたが状況が改善されない、ということでした。
通常WalkmanはUSBメモリと同じようにエクスプローラに表示されるのでプロパティを確認してみると、 このようになっていてドライブとして正しく認識されていないようでした。
コンピュータの管理から確認してみるとこう。ボリュームが無いように見えます。
公式の情報
Windowsのアップデートをする前は特に問題なく使えていたということでした。 アップデートが原因だとはあまり考えられないのではと思ったのですが、調べてみたら公式のアナウンスを見つけることができました。
- Windows 10 Anniversary Update適用後のパソコンでウォークマン®が認識されない症状について
- 詳細 (当時このページは存在しませんでした。)
ここにはE080/S10/S770/S780で問題が起きること、これらのモデルはソフトウェアアップデートで対応することが書かれていました。 手元のNW-E052でも同様の問題が起きていましたが、サポートが切れているためかここでは触れられていませんでした。 また当時は暫定の回避策の情報もなかったので打てる対策がない状況でした。
見つけた対応策
買い換えるしかないのかなぁと思ったのですが、なんとか回避できないかと思ってしつこく調べていたら 認識するようにできたという情報 があったので試してみました。 結果的にあとからアナウンスされた公式の回避策も含めて以下の2通りの方法があります。
- Windows10以外またはAnniversaryUpdate未適用のPCでフォーマットする。 (公式)
- MiniTool Partition Wizard というツールを使ってWalkmanのボリュームに対し
Set inactive
という操作をする。 (非公式)
環境を用意できる人は1の公式の対応策に従ってください。 ただこの公式の方法ですが、普通の人は他のPCを用意できない場合が多いと思います。 が、AnniversaryUpdate適用済みのPCでも復活させる方法を偶然見つけたのでこちらも書いておきます。
AnniversaryUpdate適用済みのPCでボリュームを(再)作成する
AnniversaryUpdate適用済みのPCで公式の対応策の通りにエクスプローラからフォーマットをすると、正しく認識されていないので失敗します。
はじめに載せたコンピュータの管理の画面を見るとボリュームが作成されていないように見えるので、 以下のようにして新しいボリュームを作成するとx-アプリから認識できるようになりました。
MiniTool Partition Wizardで見るとボリューム自体は存在しているため、Windowsがうまく認識できない状態になっているようです。 この方法では既存のデータが全て削除されます。
MiniTool Partition Wizardで修復する
MiniTool Partition Wizardをインストールして起動するとWalkmanのボリュームが存在することが確認できます。
WALKMAN(FAT)
のバーを右クリックして Set inactive
をクリックしてから、左上の Apply
を押して変更を実際に書き込みます。
下のStatusカラムの値が Active
から None
に変わっていることが確認できます。
この方法では既存のデータは削除されない(と思います)。
結果
どちらの場合もx-アプリから認識でき、音楽の転送もできる状態になりました。 また本体の初期化をすると再度認識できない状態に戻ることも確認済みです。 今回紹介した対策はどちらも公式の対応策とは異なるので何らかの問題が起きるかもしれません。 公式の情報が更新されたらそちらに従うようにしましょう。 サポートから外れているモデルに関してはこのまま騙し騙し使うか、新しいモデルに乗り換えるしかなさそうですが…。
今回の問題ですが、おそらく元々Windows側のチェックが甘かったのが正しく修正されたのではないかと想像しています。 Walkmanのフォーマットの実装がイマイチでそのチェックに引っかかってしまうようになったのではないかなと。 MBRのダンプを取って差分を比較すればわかるかもしれないですね。